にゃんころ黙示録

お風呂が好きなキモオタク

芥川とレーニン

戦前の右翼テロリストは共産主義思想を言動のレベルで拒絶していてもそれに類似する側面を持つパラドックスを有している。アナーキズム天皇制が合致してしまう瞬間があるのは、その戦前天皇制の持つ詩的な意味での無限抱擁性にある。それは実行のレベル(武力を伴う時)では個人から自由を奪う全体主義的な無限性に豹変し、詩的なレベルでは万民平等の無限性に変わる性質を持っている。晩年の芥川がレーニンの革命精神に東洋を見て自死を選ぶのは『神々の微笑』をイロニー(抵抗)として言い表したことだったのかもしれない